室岩堂を一言で表すと「採石場」。洞穴内にある採石場だ。
採石場が洞穴にあるのは特に珍くない。
ただ、ここは地球の営みが分かり易い場所なのでロマンがある。
室岩洞について説明する。
地学がイヤな人が気絶しないよう、超かんたんザックリな説明をする。
1. むかしむかし、伊豆半島は太平洋沖の海中に沈んでいた(以後「古伊豆」と書く)。
2. その頃の海底火山の噴出物が古伊豆に堆積する。←重要
3. 古伊豆が乗ったプレートが少しずつ動き、とうとう本州と衝突した。
4. 行き場のなくなった古伊豆は、仕方なく上方に向かい、隆起した。
5. 海底の「古伊豆」は現在の「伊豆半島」に変身し、現在に至る。
室岩洞では海底火山の噴出物などが地層となって壁面で見ることができる。
また、ここで採石した石は海底火山の噴出物などであり、耐火性に優れ加工しやすさが特徴の「伊豆石」と名づけられた。
採石場は昭和の初めころまで稼働していた。今のようなオール電化?ではなく人力のため、いろいろと工夫された作業工程であったようだ。
洞窟探検気分で行くのでも良い、太古の海底の様子を見に行くのでも良い、人力作業の工夫を感心しに行くのでも良い。興味があれば立ち寄って損は無い。
平日に来訪したが誰も居なく快適だった。一人で洞窟探検している気分になれて楽しかったよ。
最後に一つだけ言いたい事がある。「洞穴だけに穴場だ」
(REPORTに続く)
駐車場にある案内板。
こうして見ると広く感じるが、全部歩いても30分かからない。
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駐車場から室岩洞入口へは道路を横断する必要がある。
カーブ途中のため見通しが悪くとても危険。事故にはくれぐれも気をつけて。
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室岩洞入口まで階段を下り、少しだけ歩く。
周囲は草木が茂っているため、これから洞窟に入る雰囲気がしてちょうど良い。
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洞窟に進入した。薄暗いが足元が危ないほどではない。
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全部同じ景色に見えるが、一応順路はある。
「昔の技術でよく造ったなぁ、人間は凄いなぁ」と感心しながら散策。
そっちに気をとられ、地層のことなどすっかり忘れていた。
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【 後編へ続く 】