新潟県にある高浪の池に生息する(と言いわれている)2mから5mの巨大魚、それがナミタロウだ。
高浪の池は白馬山麓にあり、標高540m、周囲800m、深さは13mほど。池の底には水草が茂げる。そんな環境に伝説の巨大魚がいる。
目撃情報も多数あり、それを総括すると巨大な鯉の可能性が高い。
専門家による探索は、底に茂った水草が邪魔をして困難であるとのことだ。
何でも正体を探らなくていい。ロマンはロマンのままにしていいじゃないか。
巨大魚の正体を妄想してみる。
(1)淡水魚(2)最初の目撃日に日本に生息していた(3)巨大になる、の3点から考えてみると下記の魚種が候補に浮上する。
・中国四大家魚 (アオウオ・コクレン・ソウギョ・ソウギョ): 食糧難対策などのため外国から持ち込まれた外来種。それぞれが標準1m程度の大型魚であり、中には2mを超える個体も存在する。
番組名を忘れたが、池の水を全部抜く番組で四大家魚が捕獲されているので、高浪の池で繁殖していても不思議は無い。
・ライギョ: こちらも外来種。にゅるんとしたドジョウ科の大型魚だが、最大でも1m程度のため、少々ちいさいか。
・ナマズ: 国内で確認された最大の個体は120cmほど。ただし、外国のナマズ(ヨーロッパオオナマズ)は最大で4m、重さ400kg程度になる(諸説あり)。ヨーロッパオオナマズは日本でも目撃情報がある。水温4度くらいまでは生息できるが、新潟の冬は寒い。
・コイ: ナミタロウの正体の本命。日本で確認された最大の鯉は150cm。広大な琵琶湖で確認された。世界に目を向ければ、東南アジアの鯉「パーカーホ」は3mにもなる。
これならナミタロウと合致するが、ヨーロッパオオナマズ同様、新潟の冬を越せるかは疑問である。さらに日本での目撃情報は無い。
俺の結論は「みんなが鯉と言っているから鯉だろう」である。
ただし「何らかの理由があって高浪の池の居心地が良くて異様に大きくなった鯉」だ。
鯉ではなく高浪の池自体に何かの理由がある。高浪の池が普通の野鯉を巨大化させた。
これでいかがかな?
多数の目撃情報が全て嘘や勘違いとは思えないので、実際に存在したのだろう。
今でもいるのか。ちょっくら行ってくるぜ。
(REPORTに続く)
県道483号線より脇道に逸れ、高浪の池へ向かう一本道を進む。
いかにも「伝説に通じる道」っぽい雰囲気。気分が盛り上がる。
道中にある「高浪の池展望台」。
この看板を見て急に不安になった。キレイで素晴らしい場所じゃないか。
伝説の巨大魚が生息する雰囲気では無い。
展望台から高波の池を望む。
現地は爽やかそうだ、想像と違う。
さらに進む。
道の雰囲気は良いんだけどなぁ。
到着した。
売店がありキャンプ場もある。レジャー目的で来訪するにはとてもいい環境だ。
もっと鬱蒼とした雰囲気を想像していたが、それは俺の勝手な思い込みなのだ。
気を取り直して池のほとりを散策する。
ナミタロウはいないかねー
どこかにいないかねー
出てきてごらんー
偏光グラスをかけ水面をガン見していたが、全く何も現れなかった。
かなり長時間粘ったが無理だった。
あたりまえだ、すぐ現れるなら伝説では無い。
それでいい。
期待と違ったので少々落ち込んでいたが、帰りに食べた豚丼で元気が回復した。
やっぱり美味いものを食べるって大切だね。
コンビニの弁当もありがたいけど、現地の食事は元気が出るよ。
ありがとう。
(おしまい)