高ボッチ高原は眺望の百貨店。
富士山・北アルプス・南アルプス・八ヶ岳などの山々や、湖、盆地、盆地の夜景、雲海など、思いつく高原の景色が全てある。
ススキで覆われた高原であり、高木が(ほぼ)無いのも一助となっている。
高ボッチ高原は著名な観光地では無かった。今でも一般向けの観光地では無い。
しかしアニメの影響もあって徐々に世間に認知されるようになり、来訪者も増加傾向となっている。
ネットで高ボッチ高原を検索すれば、アニメが関係している記事が少なからず出てくる。
俺はアニメを全く観ないので、こんなに有名になっているとは現地に着くまで知らなかった。平日の深夜、鬱蒼とした細い林道をひたすら走りやっと到着したにもかかわらず、山奥に似つかわしくない台数の車が停まっていた。
イメージ的には毛無峠と同じジャンルに置いていたのだが、その考えは改めた。
もう以前の高ボッチ高原は存在しないのだ。
翌朝周囲を見渡すと、若い人や若作りしているおっさんが多い。
あいつら絶対アニメの影響だなオタクだなと勝手に決めつけ、一人でニヤニヤしていた。
俺が一番気持ち悪かったろう。ごめん。
(REPORTに続く)
首都高を抜け、深夜の中央道を走る。交通量も少なく快適なドライブ。
塩尻ICで降り一般道へ。
一般道を数十分走り、暗く細い林道へと入る。午前1時30分。
すれ違う車はゼロのため、スイスイ走れる。
山の王になった気分で楽しい。
そして高ボッチ高原の第2駐車場に到着。時刻は午前2時をまわっている。
深夜の超山奥にもかかわらず、車がポツポツと停まっている。不思議な光景だ。
数時間仮眠をし、早朝に起床。
車中泊組と早朝到着組の車が半々くらいだろうか。
どちらにしても、夜明けの雲海を撮影する方々が集まっているようだ。
高ボッチ高原の概要は、こんな感じ。
高ボッチ高原の中心は第2駐車場だね。俺も第2駐車場をベース基地とした。
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さて、高ボッチ山の山頂まで行ってみようか。
第2駐車場から山頂までは数分で着く。傾斜もキツくないのでサクサク歩ける。
遊歩道は多岐に及んでいるので、頂上に向かわず出鱈目に歩いてみる。
快適な高原の散歩。人が居ない。本当に気分が良い。
人生に疲れてしまっている人には是非歩いていただきたい。
「辛いなら頑張らなくて良いんだよ」と高原が話しかけているようだ。
高原はいつも優しい。
高ボッチ山の頂上に到着。
ここが絶景スポット。
諏訪湖、富士山、諏訪市街を見下ろすことが出来る。
雲海もここでみることが出来る。
画像中央が諏訪湖。その左上に富士山。諏訪湖のほとりに諏訪市街。
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夜景。
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今回のベース基地は第2駐車場だが、そこには予約不要の無料野営場がある。
特筆すべきは車横付け可能なオートサイト。
このような素晴らしい環境の中、無料のオートサイトがあるとは。
しかし、利用できるのはたった3台であり、競争率は非常に高い。
注:2022年から有料化の予定
オートサイトから見える松本盆地の景色。最高だ。
そして運よくサイトが確保できた。隣のサイトは同行した友人。
3つのうち2つのサイトが確保出来た。
昼からビールを飲む。缶詰とカップラーメンで軽く宴会。
オートサイトから眺める松本盆地の夜景。酒が美味すぎて困る。
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メインディッシュは牛肉のしゃぶしゃぶ。
それを黒霧島のお湯割りで胃袋に流し込む。
表現が完全におっさんだが、俺はおっさんだから平気だ。
快適そうに見えるでしょ?
違うんだな、画像では伝わらないことが二つあるんだよ。
(1) 強風ではなく"暴風"。そのためタープは張れず、焚火もできない。
(2) 突然訪れた寒気団? この時点で氷点下。とにかく寒い。正確には痛い。
屋根が無い所で雪だぜ。暴風でタープ張れないし、焚火出来ないし。
寒いじゃなくて痛いんだよ。それでも酒飲んでいたけど。
車中泊だから、寝る時だけは快適でよかった。
さて、日付は変わって翌朝の6時。
雲海を撮影しに今回三度目の高ボッチ山山頂まで来ました。
ご覧の通り雲海は出現せず。残念。
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うまくいかなかった時はトボトボ帰るのだが、今回は平気だった。
雲海は高ボッチ高原を堪能する要素の一つでしかなく、そのほかの素晴らしさは存分に味わったからね。
ありがとう、高ボッチ高原。
(おしまい)