奥羽山脈南部にあり、吾妻連峰を構成する山の一つ。
活火山であり2014年12月から2016年10月まで噴火警戒レベル2であった。
また、火山活動の影響で植物がほとんど生えておらず、特に山頂付近では空と石だけの環境である。
分かりやすく言うと、火星だ。
一切経山へは磐梯吾妻スカイラインの浄土平からアクセスする。
今回はこの浄土平の広大な駐車場で車中泊をした。
ここは天体観測の盛んな場所で、夜中にかけてポロポロと入場車が現れる。
静かだけど寂しくない不思議な場所だ。
到着は19時。麓のスーパーで買い込んだ食材で車内宴会を始める。
酒飲む→映画みる→車外に出る→満点の星空を堪能する→酒飲む、をひたすら繰り返していたら午前2時になっていた。
明日の登山がめんどくさい。いや、もう今日の登山か。
7時に起床。そとの景色を見ていきなりテンションが上がった。
緑に囲まれているのではない。ハゲ山に囲まれているのだ。
その一部からはモクモクと煙が上がっている。
大げさに言えば、奇景なのだ。
深夜には満天の星を眺め、今は奇景に囲まれている。
眠気が一瞬で覚め、早速登山の準備を開始だ。
(REPORTに続く)
広大な浄土平駐車場。この画像では駐車場の一部しか写っていない。
この時間に停まっている車は、ほとんどが車中泊組だろう。
深夜に天体観測したのか、これからトレッキングするのか、その両方か。
とにかくみんな楽しそうだ。
ビジターセンター入り口横に登山者カードの投函箱がある。
必ず投函しよう。
天文台横を通り、臨時駐車場を横切って登山口へと向かう。
臨時駐車場の端が登山口だ。
遠方にあるモクモクと煙を発している山に向かって歩く。
もちろん煙の中に入ることは無いが、用心して歩く必要はある。
7時20分スタート。
荒涼とした雰囲気の中、どんどん進む。
非日常感100パーセントだ。
数分歩くと看板が出てきた。
例のモクモク(有毒ガス)に関する注意書きだ。
右側のモクモクを身近に感じながら高度を上げていく。
歩きやすい木道を進み、少しの間平穏な登山を楽しむ。
そして分岐が出てきた。直進は酸ヶ平湿原。
鏡沼をクルっと回る湿原の散歩みち。
かんたんマップ参照 ※別ウインドウで開きます
木道の分岐後すぐに避難小屋が現れる。
小屋トイレ共にキレイに管理されており、使わさせていただく際にはぜひ協賛金を支払いたいものだ。
そういえば朝食がまだだったので、ここで食べる。
画像中央の奥に見えるのが、先ほど紹介した鏡沼と酸ヶ平湿原。
木道分岐を直進すると、あっちに行くことになる。
かんたんマップ参照 ※別ウインドウで開きます
登山の後半戦開始だ。
ここからは若干勾配がキツくなる。
植物は更に少なくなり、地面の石と景観も相まって、特別な場所に来ていると実感する。
空へ向かって歩く。登山で一番気持ち良い時間。
天気よし。景色よし。気温よし。
ぐんぐん高度を上げる。
もうすぐ頂上。
この山は最後の数百メートルが印象深い。
荒涼としている上に、樹木や凸凹など視界を遮るものが無く、独特の雰囲気。
この日は快晴、気温は2〜3度なので、不快な要素がゼロ。
最高の登山。
頂上は広い。360°に絶景が広がる。
一切経山山頂。
標高1949m。7時20分登山開始、8時30分登頂。
頂上から見おろす「魔女の瞳」五色沼。
雲上の楽園。
草木が一本も生えていないけど楽園。
コーヒーをすすり、何をするわけでもなく、しばらく頂上に滞在した。
本当に贅沢な時間だ。
さて、下山して温泉に入るかな。
(おしまい)
山系 | 奥羽山脈南部 |
のぼった山 | 一切経山 |
標高 | 1949m |
登山口 | 浄土平駐車場の横 |
登山口の標高 | 1580m |
登山口への道 | 舗装路・走りやすい |
登山口駐車場 | かなり広い |
登山口トイレ | あり |
コース内トイレ | 酸ヶ平避難小屋の横 |
(避難)小屋 | 酸ヶ平避難小屋 |
のぼりタイム | 80分 |
くだりタイム | 60分 |
たび登山 楽々度 | (苦) 1 2 3 4 5 (楽) |
たび登山 絶景度 | (低) 1 2 3 4 5 (高) |